コラム/Category01
クリニックの方針・循環器疾患
2023年8月
カテゴリ01 クリニックの方針・循環器疾患
薬ではない高血圧治療
高血圧補助アプリ CureAppHTのご案内
高血圧の治療では生活習慣の改善が欠かせません。私たち医師は、食事における減塩のコツなど、多くの情報を患者様にお伝えしたい、とは思っておりますが、限られた診療時間のなかでは難しいのが現状です。
そこで現在、保険適応されているのが、高血圧補助アプリ、CureAppHTです。
これはアプリですが、ご自分でダウンロードできるものではなく、医療機関で医師が処方する必要があります。「アプリを処方する」という言い方もされています。
このアプリにより、スマートホンにご自分の血圧や生活の様子がありありと映し出され、アプリによるチェックやアドバイスが繰り返されます。すると、ご自分の意識や行動の変化につながり、高血圧の改善が期待されます。
NHK「きょうの健康」「おはBiz」でも取り上げられたことから、当院でも問い合わせが増えてきております。
『高血圧って言われてるけど、まだ薬は飲みたくないな。』『健康のために生活を見直してみたいけれど、自分だけだと長続きしないと思う。』
などといったお悩みをお抱えの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に当院外来にお問い合わせください。
内科 天野 慶子
2023年6月
カテゴリ01 クリニックの方針・循環器疾患
不整脈 ~期外収縮~
心臓は収縮と拡張を繰り返すことで全身に血液を送ります。この収縮と拡張のリズムに異常が生じたものを不整脈といいます。
期外収縮は、健康診断で指摘されることが多い心電図所見で、脈が『飛ぶ』『抜ける』と表現されるように、不整脈のなかでも正常な拍動の間にときどき不規則な拍動が現れるものをいいます。
期外収縮は自覚症状のない人が多いですが、のどや胸の不快感、きゅっとする胸の痛みとして感じる人もいます。期外収縮が連続して起こったときは、一時的に血圧が下がり、めまいや動悸が起こることもあります。
心臓の心房から発生する場合を「上室期外収縮」、心房の下にある心室から発生する場合を「心室期外収縮」といいます。
上室期外収縮はほとんどの健康な人に認められ、加齢とともに増加します。アルコール、 カフェイン、睡眠不足、疲労、ストレスなどで増加することがあります。
心室期外収縮は、心筋梗塞、心筋症、心不全などの心臓の病気が原因で起こる場合があり、危険な不整脈への移行や心臓の機能が低下することもあります。そのため、このような病気の治療が重要です。
当院には循環器内科・心臓血管外科専門の医師が在籍しております。
健康診断などで行った心電図で異常を指摘された方、脈が飛ぶ感じがある、きゅっと胸が痛くなる、など、何か気になる点がありましたら、お気軽にご相談ください。
内科 天野 慶子
2023年5月
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血糖値が高いと言われたら…
血糖値が高い(高血糖)と言われたことはありませんか?空腹時血糖値が100mg/dlを超えている場合は、念のため、内科の受診をお勧めします。
『境界型糖尿病』という状態をご存知でしょうか。
『境界型糖尿病』は、『糖尿病』と診断されるほどの高血糖ではないものの、血糖値が正常より高い状態のことです。
HbA1c 6.5%未満で、
①空腹時血糖が 110 mg/dl以上126 mg/dl未満
②75g経口ブドウ糖負荷試験 2時間の血糖値が 140 mg/dl以上200 mg/dl未満
のいずれかを満たす人が該当します。
『境界型糖尿病』よりも血糖値が低い、空腹時血糖 100 mg/dl以上110 mg/dl未満であれば、『正常高値』と呼ばれます。
『境界型糖尿病』および『正常高値』の人たちは、正常者に比べ『糖尿病』を発症するリスクが非常に高く、いわゆる糖尿病予備軍に該当します。
『境界型糖尿病』では自覚症状はありませんが、血糖値が正常な状態に比べ、動脈硬化の進行は加速されます。動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患が引き起こされる危険性が高くなります。
当院では、『境界型糖尿病』、『正常高値』の患者様で、高血圧・脂質異常症・肥満などがある方には、経口ブドウ糖不可試験を行い、血糖やインスリン分泌の評価を行っています。
そのうえで、睡眠、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣を見直し、肥満や高血圧、ストレスなどに対する健康管理のお手伝いをさせていただき、『糖尿病』発症を予防していきたいと考えています。
健康診断で血糖値が高い、と指摘された方、どうか放置せずにまずは当院でご相談いただければと思います。
内科 天野 慶子
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若いから..と油断されていませんか?定期的に身体のチェックをされていますか?~高血圧の話~
“高血圧”は“common disease”と言っても過言でないほど多い疾患です。
かつては“高血圧は年齢が高くなると罹患する疾患で、若い方に発症することは稀”というイメージでしたが、西洋型の食生活になったことや、便利な社会となり運動量が低下したことなどが相まって、高血圧の罹患年齢が下がり、最近では、若い女性でも高血圧の相談に外来を受診されることがあります。
高血圧は症状に乏しいため、人間ドッグなど何かの機会に血圧を測定して偶発的に発見されることが多く、さらに、高血圧を指摘されても、最初は「今回は、たまたま血圧が高かっただけ。症状がないから大丈夫。」と軽視されがちです。
大抵の方は、初回の高血圧指摘から3年間くらい高血圧を放置し、180/110 mmHgなどと非常に血圧が高くなってから外来を受診されます。
しかし、実際に血圧を下げてみると「肩こりが治った」「首の凝りが無くなった」「何となく調子が悪かったのが改善した」など、血圧を下げてみて高血圧による症状があったことに気付くこともあります。
また、“人生100年時代“と長生きの時代になり、近年、高齢者の”心不全“が急増していますが、この”心不全“を引き起こす原因疾患の一つが”高血圧“であることが分かり、最近では高血圧を早いうちからしっかり治療することが大切であることが提唱されており、高血圧は放置してよい疾患ではありません。
”将来、健康に長生きする“ためには、若いからといって油断せず、身体の定期的なチェックを行ない、異常があればメンテンナンスをきちんと行ない、身体を大切に使ってゆくことが肝心です。
あなたは定期的に身体のチェックをされていますか?
少しでも心配なことがあれば、気軽にクリニックにご相談にいらして下さい。
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コロナで出かけられないですが、夏なのでダイエットを始めてみませんか?
---当院の肥満外来について---
夏になりましたが、依然として、コロナによる軟禁状態は続いています。コロナ流行のため遠出はできませんが、夏で代謝も上がる時期ですし、自身の生活スタイルを見直してダイエットを始めるには、今が絶好の時期かと思います。
ダイエットをする際、結果を急ぐ方もいらっしゃいますが、急激にやせることは身体に悪く、理想的なダイエットは1か月に1kgずつ痩せることと言われています。ストイックにダイエットをするのであれば、結果をコミットしてくれるようなジムに通って、しっかり食事制限をし、きちんと運動をすることをお勧めしますが、すごく頑張って痩せても、それを維持できない場合も多々あります。
当院の肥満外来では、内科的な見地に立って、個々の食事の内容や日常生活活動度の確認を行ない、健康維持のための無理のないダイエットをサポートさせて頂いています。時として、漢方を使うこともありますが、急激に痩せることは期待できません。
初回は、自身の身体の状態を確認して頂き、2回目以降、毎日の食事内容・体重・運動内容(一日の歩数など)を記録してきて頂き、それを見ながら、改善すべきところを改善し、体重減少に繋げてゆくものです。したがって“急がば回れ”の精神で”細く長くダイエットを続けてゆく“方が受診して頂くとよい外来かと思います。
かく言う私も、50歳代に突入し、基礎代謝が落ちているにも関わらず、大エビフライ定食はペロッと平らげる食欲を維持しており、どんどん体重が増加している今日この頃であり、肥満外来のパンフレットを使ってダイエットを始めております。ご一緒にダイエットはいかがですか?
追記1・当院の肥満外来の対象は18歳以上の成人です。お子さんの場合には、成長に必要なカロリーがありますので、成人のダイエットの方法とは異なりますので、当院では対象外となります。
追記2・体重100kg以上となる高度肥満の方の場合には、ダイエットの方法が上記と異なる場合がありますので、ご了承下さい。
※肥満外来の診療は現在休止しています
カテゴリ01 クリニックの方針・循環器疾患
コロナストレスで“ぼっちゃり”していませんか? ストレス動悸はありませんか?
コロナによる軟禁状態が続き、長時間自宅にこもることで、色々な症状が出る時期になりました。身体を動かさないことで「少し太った」「腰が痛くなった」などのほか、自宅にこもっているなどのストレスから「動悸がする」などの症状も聞かれるようになっています。
太ることは、美容の面以外にも、血圧を上げたり、血液中の脂質(悪玉コレステロール/LDLや中性脂肪)を上昇させたり、糖尿病を引き起こしたり…身体にとって良くないことを引き起こします。したがって、“太らない”ことは、年齢に関係なく、健康に過ごすために重要なことです。
現代では『実際に自身の身体の状態をきちんと評価し自覚することが、太らない第一歩』と言われています。当院にお越し頂き、自身の身体の見直しをされてみませんか?
また、最近、コロナストレスによる動悸も増加しています。
3.11の地震の後も、地震の恐怖によるストレスで、動悸やめまいなどの症状を抱える方がかなり増えましたが、今回のコロナストレスでも、老若男女問わず、同様のことが起こっています。「動悸がしているけど大丈夫かしら?」などと症状を放置すると、さらに心配が増し、症状が悪くなることがあります。特に、心臓のあたりの症状は、年齢に関わらず大きな不安を抱えることが多くなります。
ご心配なときは、当院を気軽に受診してみて下さい。